合成吸着剤

ピュロライトの合成吸着剤は、母体ポリマーの素材や細孔構造について豊富な製品群を用意しており、あらゆる産業用途に最適な吸着剤を選択することができます。食品製造における脱色工程や不純物の除去、医薬品や抗生物質製造における精製工程、抽出液から有価物を吸着する回収・濃縮工程、ガス中不純物の除去、酵素の分離や精製など、あらゆる用途に使用されています。

ピュロライトの合成吸着剤は、PuroSorb™ PAD及びMacronet® MNの2つの特徴ある製品群を準備しています。いずれも化学的に安定な真球状の高架橋度のポリマー重合体で、酸・アルカリやほとんどの有機溶媒に対して高い耐久性を持ちます。多くの工業用途において汎用的な粒度分布(300 – 1,200 μm)を持ち、均一係数は1.6以下に調整しています。多種多様な母体ポリマー、細孔容量、細孔径および比表面積を有し、さまざまな有機化合物および無機化合物を吸着することができます。また適正な条件で再生することにより、高い吸着性能を発揮したまま長期間繰り返し利用が可能です。

合成吸着剤PuroSorb PAD及びMacronet MNは、食品衛生法の規定に基づき、「食品、添加物等の規格基準(第3 器具及び容器包装、D器具若しく容器包装又はこれらの原材料の材質別規格、2合成樹脂製の器具又は容器包装)」にかかわる材質試験・溶出試験において、規格に適合(ただしMN500/502の場合は「食品、添加物等の規格基準(第2 添加物 D成分規格・保存基準各条 イオン交換樹脂」にかかわる試験において、規格に適合)しています。

PuroSorb PADおよびMacronet MNの物性一覧表

PuroSorbとMacronetの典型的な物性

吸着剤 母体ポリマー 最頻度
細孔径(Å)
以上
細孔容量
(mL/g)
以上
比表面積
(m2/g)
以上
水分含有率
(%)
以上
用途、その他
PAD400 ポリジビニルベンゼン
(疎水性・芳香族)
360 1.0 700 47 – 55 脱色、ポリフェノール抽出
抗生物質(マクロライド・ペプチド)の抽出
PAD500 110 1.5 800 63 – 69 アントシアニン回収
パツリン除去
抗生物質の抽出
PAD600 90 1.3 850 56 – 64 抗生物質(ベータラクタム)の抽出、カテキン分離抽出
PAD900 220 1.9 850 67 – 73 ポリフェノール抽出、ジュースの苦み除去、食品・飲料の風味成分の抽出、殺虫成分の除去、クルクミン精製
PAD1200 240 1.7 700 57 – 65 ペプチド精製(インシュリン・風味抽出・ホルモンやスタチン薬の分離)、ステビア精製
PAD610 ポリメタクリル – ジビニルベンゼン架橋
(親水性)
300 1.2 490 60 – 66 タンパク・酵素の抽出、ペプチド精製、ホルモン除去、ビタミン回収
PAD950 ポリメタクリル
(親水性)
120 0.6 450 65 – 71 ジュースの苦み除去、アントシアニン抽出、テルペンやカロテノイドの除去、クルクミン精製
MN200 ポリスチレン – ジビニルベンゼン架橋 700/15* 0.4 1,100 57 – 61 ピリジンやフェノールの吸着
ベンゼンや殺虫成分の除去
揮発性有機化合物(VOCs)抽出
MN202 220/15* 0.3 950 50 – 60
MN270 80/15* 0.5 1,200 35 – 50 揮発性有機化合物(VOCs)や有機ハロゲン化物の抽出
サイズ排除クロマト
MN100 ポリスチレン – ジビニルベンゼン架橋
(弱塩基性アニオン官能基付き)
650/15* 0.4 1,200 57 – 61 NaOHで再生可能な0.1-0.2 meq/mLの弱塩基性アニオン交換容量(遊離塩基形)を有する。
ジュース・ビール・甘味料の脱色や苦み除去、パツリン除去
MN102 350/15* 0.4 800 50 – 60
MN502 ポリスチレン – ジビニルベンゼン架橋
(強酸性カチオン官能基付き)
650/15* 0.3 660 55 – 60 0.8 meq/mLの強酸性カチオン交換容量(H形)を有する。
味の改善や臭い除去
殺虫成分の除去

*液相・気相が移動可能なマクロポアサイズ/ミクロポアサイズ