抗体医薬用アガロース樹脂

抗体精製用アフィニティークロマトグラフィー用分離剤 プロテインA担体

Praesto® AP、Praesto® APc、Praesto® AC

Praesto® APはアガロース樹脂母体のアフィニティークロマトグラフィー用分離剤のプロテインA担体です。基材となるアガロース樹脂にプロテインAを固定化した製品で、プロテインAが特異的に抗体である免疫グロブリン(IgG)と結合します。

Praesto® APの特徴は免疫グロブリンに対する動的結合容量が高く分離剤1リットル当たり60g以上の抗体を吸着でき、高い耐アルカリ性を持つ事で250回以上の繰り返し使用ができることが特徴です。Praesto® APcは耐アルカリ性タイプ、Praesto® ACは開発時および臨床試験用のCIP20サイクル以下用です。

製品名 Praesto® AP Praesto® APc Praesto® AC
用途 MAb回収
樹脂母体 高架橋度アガロース樹脂
外観 球状ビード
リガンド 組換えProtein A
動的結合力(DBC) >50mg ヒトIgG/mL 樹脂 >40mg ヒトIgG/mL 樹脂
耐アルカリ性 CIP250サイクル以上 CIP20サイクル以下
平均粒径(d50) 85μm
流速 > 500cm/h
pH安定性(長時間使用) 3-10
pH安定性(短時間CIP) 2-13.7 2-13
推奨保管条件 2-8ºC、20%エタノール浸漬
出荷時 20%エタノール浸漬
  • 動的結合力(DBC)試験条件:カラム20cm BH、接触時間4分間、10%ブレイク
  • 流速試験条件:カラム6 x 20cm BHカラム、圧力損失3 bar

 

抗体精製用アフィニティークロマトグラフィー用分離剤 プロテインA担体

Praesto® Jetted A50

Praesto® Jetted A50は世界市場において初めて開発された、均一粒径タイプのアガロース樹脂母体のアフィニティークロマトグラフィー用分離剤のプロテインA担体です。

イオン交換樹脂市場における世界大手メーカーのピュロライト社が40年にわたり開発したビード生産技術に、ピュロライト社ライフサイエンス事業部のアガロース樹脂製造技術の組み合わせによりPraesto® Jetted A50は開発されました。

Praesto® Jetted A50の主な特徴

  • 非常に高いDBC(動的結合容量):~80g/L、従来の市場における主要製品と比較し40%高い交換容量
  • 5M NaOHに対しても非常に高い安定性、~1M NaOHまで使用可能
  • OPUS®プレパックカラム充填した製品供給が可能

図1:Praesto® Jetted A50と他社品のDBC比較

10%ブレイクでのDBC(動的結合容量)

 

図2:Praesto® Jetted A50と他社品の耐アルカリ性比較

0.5M NaOH・常温を用いたCIP洗浄、15分サイクルを繰り返し行い初期DBCからの低下を測定

Jetting(ジェッティング):均一粒径ビード

アガロース樹脂のジェッティング重合方法はピュロライト社が世界で初めて開発に成功した均一粒径ビードの製造方法です。ジェッティングにより製造されたアガロース樹脂は標準タイプの粒径範囲を持つ他社品と比較し様々な優位性を示します。

  • 高い流速/線速度での運転が可能
  • 圧力損失を低く抑えることが可能
  • ビードの比表面積が大きくなることでDBC動的結合容量が高くなる
  • カラム選択性とカラム効率が向上する
  • カラム充填性が向上する
  • 高い流速/線速度での運転が可能

図3:Praesto® Jetted A50の圧力損失データ

試験条件:2.6cm直径カラム・20㎝ BH

図4:Praesto® Jetted A50と他社品の粒度分布比較

 

表1:Praesto® Jetted A50の一般物性値

製品名 Praesto® Jetted A50
用途 MAb回収
樹脂母体 高架橋度アガロース樹脂
外観 均一粒径 球状ビード
リガンド 組換えProtein A (E. coli)
動的結合力(DBC) ~80mg ヒトIgG/mL 樹脂
耐アルカリ性 CIP250サイクル以上
平均粒径(d50) 50 μm
粒度範囲 35~90 μm、均一係数 1.3以下
流速 > 450 cm/h at 3 bar(2.6 x 20 cm カラム)
pH安定性(長時間使用) 3-12
pH安定性(短時間CIP) 2-14
推奨保管条件 2~8°C、20%エタノール浸漬

 

抗体医薬中間精製・最終精製用イオン交換タイプ

Praesto® SP、Praesto® Q

Praesto® SPは強酸性カチオン交換樹脂タイプで抗体医薬精製の中間精製に主に用いられ、Praesto® Qは強塩基性アニオン交換樹脂タイプで抗体医薬精製の最終精製に主に用いられます。

製品名 Praesto® SP
強酸性カチオン交換樹脂
Praesto® Q
強塩基性アニオン交換樹脂
樹脂母体 高架橋度アガロース樹脂 高架橋度アガロース樹脂
官能基 スルホン酸 4級アンモニウム
イオン交換容量 0.11-0.16 mmol/mL-R 0.14-0.18 mmol/mL-R
製品名 Praesto® SP45 Praesto® SP65 Praesto® SP90 Praesto® Q45 Praesto® Q65 Praesto® Q90
平均粒径(d50) 45μm 65μm 90μm 45μm 65μm 90μm
流速 > 200cm/h > 400cm/h > 800cm/h > 200cm/h > 400cm/h > 800cm/h
動的結合力(DBC) >80mg hIgG >70mg hIgG >50mg hIgG >70 mghIgG >60mg hIgG >50mg hIgG
pH安定性(短時間) 3-14 2-14
pH安定性(長時間) 4-13 3-13
化学的安定性 一般的に使われる緩衝液(1M NaOH、8M尿素、6Mグアニジン塩酸塩)
避けるべき条件 酸化剤、陽イオン系洗剤 酸化剤、陰イオン系洗剤
推奨保管条件 4-30ºC、20%エタノール浸漬、0.2M酢酸水溶液 4-30ºC、20%エタノール浸漬
  • 流速:圧力損失3bar、6 x 20cm BHカラム
  • 動的結合力(DBC):接触時間6分間

 

無官能基アガロース樹脂

Praesto® PURE45、Praesto® PURE65、Praesto® PURE90

Praesto® PUREは無官能基の高架橋度アガロース樹脂でタンパク質の分離精製用途やアフィニティークロマトグラフィー分離剤の母体樹脂としての中間体に用いられます。

製品名 Praesto® PURE
樹脂母体 高架橋度アガロース樹脂
排除限界、 球状タンパク質 107 ダルトン
イオン交換容量 0.11-0.16 mmol/mL-R
製品名 Praesto® PURE45 Praesto® PURE65 Praesto® PURE90
平均粒径(d50) 45μm 65μm 90μm
流速 > 200cm/h > 400cm/h > 800cm/h
pH安定性(短時間) 2-14
pH安定性(長時間) 3-13
使用温度 4-30ºC
化学的安定性 一般的に使われる緩衝液(2M NaOH、8M尿素、6Mグアニジン塩酸塩)
推奨保管条件 4-30ºC、20%エタノール浸漬
  • 流速:圧力損失3bar、6 x 20cm BHカラム

 

プレパックカラム

ラボ試験用プレパックカラムとしてのPraesto® HT Columns、Praesto® RoboColumns™、Praesto® MiniChromと小規模生産用としてPraesto® ProcessReady columnsの製品揃えがあります。

Praesto® HT Columns

Praesto® HT Columnsはラボ試験用のプレパックカラムです。

Praesto® AP、APc、ACのアフィニティークロマトグラフィー用分離剤プロテインA担体およびPraesto® SPおよびPraesto® Qのイオン交換タイプを充填した製品があります。容量は1mLと5mLの2つのタイプで、ともに樹脂層高さは2.5 cm BHです。

製品名 Praesto® HT Columns
カラム容量 1mL、5mL
材質 ポリプロピレン
推奨流速 1mL/min(1mLカラム) 1-4 mL/min(5mLカラム)
最大流速 4mL/min(1mLカラム) 20mL/min(5mLカラム)
最大圧力損失 5.0bar
コネクター Universal 10.32(1/16″)UNF Threads
寸法 0.7 x 2.5cm(1ml)および1.6 x 2.5cm(5ml)
推奨保管条件 Praesto® AP、APc、AC:2-12ºC

Praesto® SP、Q:4-30ºC

 

Praesto® RoboColumns™

Praesto® RoboColumns™は最小スケールでのラボ試験用のプレパックカラムです。

1セットに8本のカラムに200μLまたは600μLのPraesto® AP、APc、ACのアフィニティークロマトグラフィー用分離剤プロテインA担体を充填した製品があります。

製品名 Praesto® RoboColumns™
内径 5mm
樹脂層高さ 10mm
カラム容量 200μL、600μL
カラム数 8カラム
材質 ポリプロピレン
最大圧力損失 8.0bar
コネクター Robotic liquid handling stationsに接続
pH安定性 pH 1-14
避けるべき条件 ハロゲン系溶媒、ヘキサン

 

Praesto® MiniChrom

Praesto® MiniChromはプロセス開発や各種精製条件のスクリーニングに用いられるプレパックカラムです。

Praesto® AP、APc、ACのアフィニティークロマトグラフィー用分離剤プロテインA担体およびPraesto® SPおよびPraesto® Qのイオン交換タイプを充填した製品があります。容量1mL・樹脂層高さ20mm BHのタイプと容量1mL・樹脂層高さ100mm BHのタイプが利用いただけます。

製品名 Praesto® MiniChrom
8 x 20mm
Praesto® MiniChrom
8 x 100mm
内径 8mm
樹脂層高さBH 20mm 100mm
(2本のカラム接続可能)
カラム容量 1mL 5mL
コネクター Fingertight 1/16″、female
材質 ポリプロピレン
化学的安定性 一般的に使われる緩衝液、pH 1-4、有機溶媒
避けるべき条件 ハロゲン系溶媒、ヘキサン
最大圧力損失 30bar

 

Praesto® ProcessReady columns

Praesto® ProcessReady columnsは小規模生産用や臨床試験用を目的としたプレパックカラムです。

カラム寸法は 20cm BH(樹脂層高さ)x 直径30cm、容量14.1Lの標準タイプです。Praesto® AP、APc、ACのアフィニティークロマトグラフィー用分離剤プロテインA担体を充填した製品があります。

 

 

リガンド固定化用カップリング担体

Praesto® NHS、Praesto® CNBr、Praesto® Epoxy

Praesto® NHS、Praesto® CNBr、Praesto® Epoxyは高架橋度アガロース樹脂母体に反応性のある活性化済の官能基が固定化された製品です。

リガンドはそれらの官能基と共有結合でカップリング化する用途に使用されます。各製品とも平均粒径45μm、65μm、90μmの3種類の製品があり、高流速での対応にも優れます。

製品名 Praesto® NHS Praesto® CNBr Praesto® Epoxy
用途 リガンド固定化用カップリング
樹脂母体 高架橋度アガロース樹脂
官能基 一級アミノ基を介して
R-NH2
一級アミノ基を介して
R-NH2
一級アミノ基を介して
R-NH2、
R-OH、 R-SH
化学構造
スペーサー 疎水性 無し 疎水性
出荷時状態、安定性 100% IPAに浸漬、2年間 凍結乾燥粉末、2年間 水に浸漬
(または100% IPAに浸漬、
3か月毎試験し9か月)