臭気対策済み強塩基性アニオン交換樹脂のご紹介
Purolite® A400EP
強塩基性アニオン交換樹脂
強塩基性アニオン交換樹脂は、その官能基から派生するアミン類が処理水に混入すると、臭気の原因になります。とりわけ食品・飲料製造用の純水装置に使用するためには、純水に臭気が移ることを極力防ぐための対策が求められます。
Purolite® A400EPは臭気対策を強化するために新たに開発された強塩基アニオン交換樹脂です。
アミン類を低濃度に抑えて臭気の問題を解決
一般的な多床塔型の純水装置のOH塔(強塩基性アニオン交換樹脂塔)にPurolite® A400EPを採用することで、新品樹脂への交換・立ち上げ直後に純水に溶出するアミン類、特にトリメチルアミン(TMA)を極めて低い濃度に抑えることができ、臭気の問題が解決できます。
またPurolite® A400EPはアミン類の他に有機物の溶出を低減させる処理をしているので、半導体や液晶向けの超純水の一次処理装置にも適用できます。
強酸性カチオン交換樹脂塔あるいはその後の脱炭酸塔・脱気塔の処理水をPurolite® A400EPに通すことで、アミン臭の無い純水を得ることができます。また純水のTMA濃度を5ppb以下に低減できることを確認しました。
Purolite® A400EPの実施例
装置 | 入口水 | 臭気※) | TMA濃度 |
試験室用純水装置 | カチオン塔処理水 pH=3.6 |
無し | <5μg/L |
※)容器に採水した純水の水面から感じられる臭気と、更に純水を口に含んだ時に感じられる臭気
Purolite® A400EPの一般物性
ポリマー種別および母体 | ゲル型・スチレン系 |
外観 | 淡黄色透明球状 |
官能基 | I型 4級アンモニウム |
イオン形(出荷時) | Cl– |
見掛密度(概算値) | 680 – 715g/l |
水分含有率(Cl形) | 48 – 54% |
膨張率(Cl形→OH形) | 20%以下 |
比重(Cl形、湿潤樹脂) | 1.08 |
総交換容量(Cl形) | 1.3eq/L – 湿潤樹脂 以上 |
粒度範囲 | 300~1,200μm |
耐用温度(Cl形) | 100°C(OH形は60°C) |
有効pH | 0 – 14 |