臭素選択性イオン交換樹脂
Purolite® Bromide Plus™ シリーズのご紹介
ピュロライト社が提供するPurolite® Bromide Plus™ シリーズは、臭素イオン(Br-)に対して高い選択性を持つイオン交換樹脂です。天然水や湧水を原水とする飲料・炭酸水などのペットボトル水の臭素酸(BrO3-)の規制に対する解決策として提案します。
ペットボトル水で臭素酸が規制対象に
臭素酸は発がん性などの毒性が近年に確認され、「水質基準項目と基準値(51項目)」に臭素酸10ppb(0.01mg/L)以下の規制値が加えられています。日本国内のペットボトル水の原水(湧水などの天然水)に含まれる有機物を低減するために、UF膜によるろ過工程に加えて、オゾン処理などの酸化処理が一般的に使われています。原水に僅かに含まれる臭素イオン(臭化物イオン、Br-)は無害な物質ですが、酸化処理を経て臭素酸(臭素酸イオン、BrO3-)に変化します。
例えば、原水が臭素イオンを6.2 ppb含む場合、オゾン処理などの酸化処理により約10ppbの臭素酸が生成されます。発生した臭素酸は、後工程でアニオン交換樹脂やRO膜などの追加処理で除去することが可能ですが、これらの方法では他の無害かつ味を向上するイオン(重炭酸イオンなど)も一緒に除去してしまうため、ペットボトル水の表示指定成分が変化し、天然水として扱うのが難しくなります。
Purolite® Bromide Plus™ シリーズにて臭素イオンを含む天然水を処理すると、臭素イオン(Br-)を効率的に除去することができます。
Purolite® Bromide Plus™ シリーズの一般物性値
Purolite® Bromide Plus™ シリーズ | ||
製品名 | Bromide Plus™ | Bromide Plus™/9218 |
ポリマー種別および母体 | マクロポーラス型・スチレン系 | ゲル型・スチレン系 |
官能基 | Ⅰ型・4級アンモニウム基 | 特殊アミン |
イオン形(出荷時) | Cl– | Cl– |
見掛密度(概算値) | 675 – 705 g/l | 680 – 720 g/l |
水分含有率(Cl形として) | 49 – 56% | 37 – 45% |
総交換容量(Cl形) | 0.9 eq/L以上 | 2.8eq/kg以上 |
粒度範囲 | 300μm~1,180μm | 300μm~1,180μm |
運転適性pH | 4.5~9 | 4.5~9 |