課題の解決方法を提案します★ゼラチン・加水分解コラーゲンの精製工程に使われる樹脂の紹介

課題の解決方法を提案します★ゼラチン・加水分解コラーゲンの精製工程に使われる樹脂の紹介

ゼラチン・加水分解コラーゲンの精製工程に使われる樹脂の紹介

ゼラチンや加水分解コラーゲンは食品・医薬品・工業用途など多様な分野に使われています。イオン交換樹脂や合成吸着剤は、ゼラチン・コラーゲンの精製工程においても幅広く利用されています。

 

ゼラチンの脱塩

水処理用途と同じく、ゼラチンに含まれる塩類、特に塩化物イオンや硫酸イオンは、イオン交換樹脂によって除去することができます。動物から抽出してろ過処理をしたゼラチン溶液を50-60℃に加温し、強酸性陽イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂の順番に通液し、不純物であるイオン類を除去します。樹脂は酸(約5% HCl溶液)やアルカリ(約4% NaOH溶液)で再生することができます。

 

表 ゼラチンの脱塩に利用されるイオン交換樹脂

強酸性陽イオン交換樹脂 弱塩基性陰イオン交換樹脂 強塩基性陰イオン交換樹脂
樹脂 Purolite® PPC150S
Purolite® SGC650
Purolite® SST80
Purolite® PPA103SPlus
Purolite® PPA133SPlus
Purolite® A845S
Purolite® A847S
Purolite® PFA500SPlus
除去対象 Ca2+, Na+, K+ Cl, PO43-, SO42- CO32-

 

ゼラチンの脱臭・脱色の事例

イオン交換樹脂と合成吸着剤に連続通液することによる魚由来のゼラチン溶液の脱臭・脱色処理の実施例を紹介します。原液(メークアップ液)を強酸性陽イオン交換樹脂(一塔目)と弱塩基性陰イオン交換樹脂(二塔目)に通液して脱塩した後、そのまま合成吸着剤(三塔目)に通して脱臭・脱色することで、連続的に精製処理が行われます。

ゼラチンの脱臭・脱色の実施例

ゼラチンの脱臭・脱色の事例2

図 イオン交換樹脂・合成吸着剤による魚由来のゼラチン処理

 

加水分解コラーゲンの脱臭・味覚改善・脱色

ゼラチンの高分子を分解した低分子の高純度たんぱく質である加水分解コラーゲン(コラーゲンペプチド)は、分子量が小さく水溶性を示すため体内へ吸収されやすく、飲料、サプリメント、化粧品に使われています。臭気や味を改善する精製工程では主に合成吸着剤が使われています。Macronet™ MN102は弱塩基性陰イオン交換基を付加したスチレン系母材の合成吸着剤で、加水分解コラーゲンの脱臭と味覚改善に使用されており、なおかつアルカリ溶液(2% NaOH)で再生することで繰り返し使用が可能です。

加水分解コラーゲンの脱色には強塩基性陰イオン交換樹脂が使われます。スチレン系・ゲルタイプの母材をもつ強塩基性陰イオン交換樹脂Purolite® A420SとPurolite® SSTPFA64は、事前にイオン形をOH形に転換させた後、加水分解コラーゲンを通液することで処理後の塩味を減らすことができます。強塩基性陰イオン交換樹脂はアルカリ溶液(4% NaOH溶液)で再生して再利用できます。

 

 

 

超純水製造用イオン交換樹脂の製品ページを更新しました。

超純水製造用イオン交換樹脂

電子産業および医薬品製造で使用される超純水製造用イオン交換樹脂の製品ページを更新しました。

独自の樹脂洗浄技術によって初期溶出分および経時溶出分を抑えたUltraClean™シリーズの中でも、特に以下の2製品について一般物性値と併せて紹介しています。

  • UCW9966: 超純水ファイナルポリッシャー向け
  • UCW3700: 超純水系ポリッシャー用混床塔向け

超純水製造用イオン交換樹脂」の製品ページはこちら

 

意外と知らない●イオン交換樹脂の性能指標と試験方法

意外と知らない●イオン交換樹脂の性能指標と試験方法

イオン交換樹脂は液体中のイオンを交換しますが、この性能を表す指標は交換容量をはじめとして特徴的な専門用語で表されます。今回は主な指標の測定法・分析手法について紹介します。

 

体積・容積

交換容量や水分含有率を正しく測定するためには、測定するイオン交換樹脂の体積・容積を精密に量り採る必要があります。

最も簡易な測定法は、メスシリンダーで読み取る方法です。脱塩水あるいは純水に浸漬させたイオン交換樹脂を水と共にメスシリンダーに静かに移し、底部・側面を軽くたたくなどして振動を与えます。メスシリンダーを傾けても樹脂層の上端面が動かなくなったことを確認して目盛りを読み取ります。性能評価には通常、約10mLの樹脂をもちいます。

なおイオン交換樹脂の体積はイオン形によって異なり、樹脂によっては数十パーセントも差が出るため、体積を基準形(H+/OH-)で測定するか、塩形(負荷形)で測定するかは決めておく必要があります。

 

交換容量

交換容量を測定する場合は、まず、イオン交換樹脂を基準形に調整します。

イオン交換樹脂をカラム管に移し、強酸性陽イオン交換樹脂は濃度数%の塩酸溶液を流してH+形に、強塩基性陰イオン交換樹脂は濃度数%の水酸化ナトリウム溶液を流してOH-形に変換させて、基準形に調整します。

純水で流した後、続けて濃度数%の塩化ナトリウム溶液を通液して処理液を回収し、処理液のH+やOH-イオン濃度を中和滴定で測定します。

 

水分含有率

目的のイオン形に調整したイオン交換樹脂を、あらかじめ乾燥重量を測定した専用容器(W1g)に移して遠心分離機で脱水します。脱水した樹脂の重量を測定し(W2g)、定温乾燥機に移して105℃で12時間以上乾燥させます。デシケーターで放冷させたのち重量を測定します(W3g)。

水分含有率(%)は下記の計算式で求めます。

水分含有率(%)=(W2-W3)/(W2-W1)×100

 

外観

イオン交換樹脂の粒(ビード)を光学顕微鏡(倍率20-40倍)で観察します。

視野に約100粒の樹脂を置き、真球状のビード、クラック(亀裂)の入ったビード、破砕したビード、真球でない異形ビードの数を計測し、真球ビードの%値(真球率)を求めます。

 

粒度

樹脂ビードの直径を専用の分析装置で測定します。

超純水・脱塩水中に樹脂を分散させて検出器に連続的に通水し、レーザー光を照射したり画像を連続的に撮影して解析することで、粒子径とビード数の分布が得られます。

 

その他

上記の他にも用途に応じた性能指標と試験方法があります。

例えば、再生を何度も繰り返したイオン交換樹脂は、イオン形の連続的な変化に伴う体積変化によって亀裂・破砕が生じやすいため、再生試薬と塩水を交互に処理したビードの外観を観察することで、耐久性を把握することがあります。

また未使用のイオン交換樹脂の処理水には有機物が含まれるため、限りなく低い有機物濃度が求められる用途のために、カラム管に詰めた未使用樹脂の処理水の有機物濃度を連続的に測定して、目的の有機物濃度を達成するための処理水量を測定することもあります。

 

 

ピュロライト、イオン交換樹脂の値上げを発表

ピュロライト、イオン交換樹脂の値上げを発表

東京 – 2019年2月25日 – イオン交換樹脂の専業メーカーであるピュロライト株式会社(社長:太安文夫、本社:東京都中央区)は、同社イオン交換樹脂の値上げを実施します。

今回の値上げは、ライフサイエンスを除く同社イオン交換樹脂製品を対象に、2019年3月1日出荷分から適用され、改定幅は現行価格比20%となります。

このたびの値上げは、安定供給の確保に向けた排水処理設備への大規模投資などの環境対策に加えて、主原料、副資材、物流、ユーティリティーなどのコスト上昇を受けたものです。ピュロライトの太安社長は、「自助努力による吸収の限界を超えたため値上げを決定しました」と話しています。

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ピュロライト社について:

ピュロライトは米国本社と英国本部を軸に、英国カーディフ中央研究所、米国工場・中国工場・ルーマニア工場 各工場併設のテクニカルセンター、および京都ラボ・テクニカルセンターの連携による 高い品質レベルと技術開発力を武器に、世界44カ国以上に営業拠点を展開するイオン交換樹脂のグローバル企業です。

純水・超純水用のアニオン交換樹脂・カチオン交換樹脂はもちろん、触媒用樹脂、各種キレート樹脂、合成吸着剤から医薬原薬まで、弊社のイオン交換樹脂製品は幅広い産業分野で活躍しています。

http://www.purolite.co.jp/

課題の解決方法を提案します★ペプチド固相合成用樹脂をご紹介します

課題の解決方法を提案します★ペプチド固相合成用樹脂をご紹介します

ペプチド固相合成用樹脂PuroSynth™のご紹介

ピュロライト社のPuroSynth™は新たに開発したペプチド固相合成用樹脂です。

母材であるポリスチレン高分子ゲルは、化学的安定性や有機溶媒への耐久性が高いため、ペプチド固相合成用樹脂として最も標準的に使用されています。

ペプチド固相合成用樹脂PuroSynth™は、ポリスチレンと1%のジビニルベンゼンにより共重合により架橋された母体構造を持ち、ほとんどの一般的な溶媒に不溶ですが、膨潤しやすい均一粒径の球状ビードです。 Read more

意外と知らない●イオン交換樹脂の再生利用

意外と知らない●イオン交換樹脂の再生利用

イオン交換樹脂は再生することで繰り返し使用できます

再生

イオン交換樹脂の最大の特徴は、一度交換して捕捉したイオンを放出させて、交換する前のイオンに再び戻せることです。これを「再生」と言い、再生することで一度使用したイオン交換樹脂は繰り返し使用できます。

純水製造用途では、塩酸や水酸化ナトリウム水溶液等の酸・アルカリ溶液が再生溶液として用いられ、その濃度は一般的に数%以上の高濃度溶液を使います。一方、軟水器向けの陽イオン交換樹脂は、高濃度の塩水(NaCl溶液)で再生します。 Read more